富士山 富士山は、どの場所から見ても綺麗な山の姿を見せていますね。この美しい姿はいつ頃から存在しているのでしょうか。富士山の形は、滑らかな斜面状になっていて、古来の大和言葉で、そのような形態を「フジ」といった。現在の「富士」という漢字が使われる前、『常陸国風土記』では「福慈岳」という語が使われ、不二山もしくは不尽山という表記された古文献もある。では、正式に「富士山」となったのは、平安時代前期の文人、都良香の書『富士山記』からだとされている。では、いつ頃から現在の富士山の構造富士山の姿を現したか。2004年に東京大学地震研究所がボーリングして調査した。その結果、現在の富士山の形になったのは、古富士は80,000年前頃から15,000年前頃まで噴火を続け、噴出した火山灰が降り積もることで、標高3,000m弱まで成長した。その古富士の下に、小御岳があり、その下に先小御岳があることが判った。先小御岳は、数十万年前の更新世にできた火山。
配石遺構 富士山の形は、縄文時代初期には出来上がっていた。静岡県富士宮市の12,900年前~12,600年前ごろの縄文時代の集落跡、大鹿窪遺跡がある。この遺跡には、14の竪穴式住居が発掘され、石器時代から縄文時代へとつながる中で、半永久的に住まいの定着がなされた。これは、日本全国でも最古にあたる。富士山の溶岩流からできた岩石を集石し、配石した遺構が発見されている。また、同じ富士宮市の縄文時代中期の遺跡、千居遺跡では祭事場としてストーン・サークル(配石遺構)が築かれていた。この痕跡は、まさしく富士山を神として崇めていたに違いない。
浅間神社奥宮 富士山の頂上には、浅間神社が祀られている。「あさま」とは火山を示す古語らしくて、九州起源の故事が原始信仰では、阿蘇山を表していた。同じように富士山も火山なので、「火の神」=「浅間神」を祀っていた。それが、『古事記』や『日本書紀』で日本神話が完成してから、富士山の浅間神社の主祭神が浅間大神からコノハナノサクヤビメに変わる。垂仁天皇の時代、ヤマト王権が東海に進出した頃。江戸時代の大宮司の富士民済が記した社伝『富士本宮浅間富士山本宮浅間神社社記』によると垂仁天皇3年に富士山麓の山足の地にて祀られていたとされている。そして、景行天皇の時代、日本武尊が駿河国で賊徒の計にかかり野火の難に遭った時に、浅間大神に祈念して難を逃れた。賊徒を平定した後に、山宮浅間神社に磐境を設け、浅間大神を祀った。806年に、平城天皇の命により坂上田村麻呂が現在の富士見市宮町に社殿を造営した。元々は、この地には「福地神」の社殿であったが、山宮より浅間神が移るにあたってこちらも遷座したという。景行天皇の時代から続いた山宮浅間神社は、現在、富士見市朝日町の富知神社となっている。この富知神社の主祭神は、コノハナノサクヤ富知神社ビメの父のオオヤマツミ。また、現在、富士山という名称は、この富知神社が「福地社」「福地明神社」「不二神社」とも言われ、この神社から「富士」と名付けられたようです。
 日本と言えば、富士山とさくらが最初に頭に浮かぶ。富士山にはさくらが似合いますね。『古事記』や『日本書紀』には、ニニギが高天原から高千穂に天孫降臨し、オオヤマツミの娘、コノハナノサクヤビメ(木花之佐久夜毘売)をみそめる。姉のイワナガヒメ(石長比売)を拒否する。そんな神話では、結局、ニニギが岩のように永久性をのぞまないで、木花=さくらのように短期間の繁栄を選んだ。では何故、コノハナノサクヤビメが富士山の浅間神社に祀られているのだろう。富士山の神霊をコノハナノサクヤヒメに当てる起源は、江戸時代初期の『集雲和尚遺稿』によると、「コノハナ(木花)」は桜の古名といわれ、祭神は富士山の美貌の形容に由来するとした。このことから、浅間神社の主祭神にコノハナノサクヤヒメを持ってきたと。まぁ、近世になってからそんな説がでてきた。でも、現在でも、浅間神社の大宮司は富士氏が務めている。この富士氏は、第五代孝昭天皇の皇子・天足彦国押人命を祖とする和邇氏の末裔。和邇氏は、安曇氏とも関係が深い海人系氏族。そして、欠史八代の孝霊大王、和邇氏が開化大王に后妃2人を入れ、葛城氏の没落後に多くの大王に11人の后妃を出し、勢力を広げた。また、崇神天皇の時代の五大夫の一人、彦国葺も和邇氏。
和邇氏の祖
 浅間神社の大宮司家、富士氏の系図にこの彦国葺も記載され、神功皇后時代に忍熊皇子が反乱を起こし、討伐に遣わされた人物、武振熊も和邇氏の祖となっている。このように、和邇氏は当初のヤマト王権の軍事集団で、天皇家の維持のために継体天皇まで妃を。また、垂仁天皇の時代に天皇から神祇祭祀のことを命じられている。この時に、和邇氏は浅間神社の主祭神にコノハナノサクヤヒメを持ち出してきたのではないだろうか。ニニギが天孫降臨して、コノハナノサクヤヒメに出会う神話は、和邇氏が付け加えたのではないだろうか。


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