不老不死思想は、中国の伝統的な生命観ですが、司馬遷の『史記』の巻百十八「淮南衝山列伝」によると、秦の始皇帝が「東方の三神山に長生不老(不老不死)の霊薬がある」と聞き、不老不死の薬を求めて東方に3,000人の童男童女(若い男女)と百工(多くの技術者)を送った。この東方が蓬莱・方丈・瀛州のことで、ここには仙人が住むという蓬莱山があり、この地方に徐福がいて、秦の始皇帝の命で日本に1,000人ほど送り込んできた。 
 西洋でも、紀元前2,000年頃のメソポタミアの『ギルガメシュ叙事詩』の中に不老不死の話が出てきます。シュメールの都市国家ウルクに実在したとされる王ギルガメシュが、後に伝説化して物語の主人公にされた。その話は、ギルガメシュが永遠の命を求める旅に出て、さまざまな冒険を繰り広げ、多くの冒険の最後に、神が起こした大洪水から箱舟を作って逃げることで永遠の命を手に入れたウトナピシュティムに会う。大洪水に関する長い説話ののちに、ウトナピシュティムから不死の薬草のありかを聞きだし、手に入れるが、蛇に食べられてしまう。その他にも、ギリシア神話やローマ神話に出てくるティーターンで、ウーラノスとガイアの間に生まれた12柱の神々の兄弟姉妹を指す(ティーターン十二神)の話で、ウーラノス(天)の王権を簒奪したクロノスを初め、オリュンポスの神々に先行する古の神々が作り出した不老不死の話。
 インドの古代インドの聖典で紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけてインドで編纂された一連の宗教文書、ヴェーダのひとつの『リグ・ヴェーダ』が紀元前1,100年頃には編集して完成されています。この聖典は、中央アジアにいたインド・アーリア人が紀元前1,700年頃にインドにもたらしたもので、紀元前500年頃、釈迦が仏教を説いた基となっているバラモン教の経典です。
 思想の成立はこのようなのですが、不老不死のマジックは西洋の「elixir of life」(エリクサー)という錬金術の霊薬。「生命のエリクシール」は人体を永遠不滅に変えて不老不死を得ることができるとされ、この場合は霊薬、エリクサーとも呼ばれる。それ故、錬金術は神が世界を創造した過程を再現する大いなる作業であるとされ、錬金術で黒は富や財産を表し、白は不老不死の永遠、赤は神との合一を意味する。中国では、『抱朴子』などによると、金を作ることには「仙丹の原料にする」・「仙丹を作り仙人となるまでの間の収入にあてる」という二つの目的があったとされている。辰砂などから冶金術的に不老不死の薬・「仙丹(せんたん)」を創って服用し仙人となることが主目的となっている。これは「煉丹術(錬丹術、れんたんじゅつ)」と呼ばれ、厳密には、化学的手法を用いて物質的に内服薬の丹を得ようとする外丹術です。
 不死不老思想には、神とか仙人とかが関わり合い、ヒューマン信仰に関係があったのですね。だから、紀元前200年頃、中国から徐福率いる冶金術を持った人々が日本にやって来て、辰砂などを探し、鉄文化を伝えた。そして、徐福伝説が生まれ、仙人という長寿の話が今でも日本に残っているのですね。
2014年1月2日

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